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いつもなら、朝の起床は億劫だった。

まだ眠っていたい、あと5分だけと…

まぁ後にトントンに叩き起こされて、目が覚めるんやけどな。




「………今日から、か。」




珍しく2度寝をせず、自分は四方八方に飛ぶ髪よりも

パジャマのままである事もすっかり眼中になく

鏡のあるドレッサーの前にある椅子に座り



グッ…と、自分の頬を両方の手で思い切り持ち上げる。

わかっとるよ無意味である事も。Aは…

俺の表情が見える事は決してない…




「………っ、痛い。」




それでも、彼女の前では笑顔で明るくいたい

自分の"罪"と向き合う覚悟を、持ち続ける為にもや。




時計の時刻は、彼女がこの部屋に来る5分前を指している。

自分は頬を持ち上げた手を離し…

部屋中に響き渡る程の勢いで、頬を叩く。


__痛くてもええ、これは気持ちの切り替えだ。





「……っ、行こか。」





そのまま自分は部屋を飛び出し…1人廊下を走り

緊張を和らげる為に、自身の胸上を服の上から掴む。

はっ…なんでやろ、今更少しだけ緊張してきたわ




まず会ったら最初になんて声をかけようか

彼女の為に俺はこれから、どんな事ができるのだろうか。



そんな、直ぐに無意味になる思考を巡らせながら…

遠くから見える彼女の元へと、駆け寄り

いきなりの事に驚く彼女の手を掴む。





「A〜〜〜!!おはよう!!」

「もう…早う会いたなって、迎えに来てもうたわ!」




…本音を言うならば、少しだけ会うのが怖かった。



自分が普段通りに君の前でも…

しっかり、笑えているか分からんかったから。


いつか君に…俺が視力を奪った事を

自分の口から伝えなければならないと、分かっていたから。




『…随分と起床が早いのですね、ん…この服…さてはパジャマのままですね?』

『…直ぐにお部屋に戻り、身支度をしましょう。』





本当だ…すっかり忘れていた

服はパジャマのままやし、髪の毛は寝癖で一杯だ。



朝食の時間までに、身支度を終える為にも

直ぐに部屋へと足を進めようとする彼女の腕を引き

自身は身体を沈ませ…背中へと誘導する。




『えっと…その、ゾム様?これは…。』

「何って、おんぶや!…今から俺の部屋まで行くんやろ?なら俺が連れてったる!」




これから、俺は君の"目"となって

どんな世界を、見せてあげる事が出来るだろうか。




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HiNaTa/ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、!! (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:riyana | 作成日時:2024年2月29日 19時

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