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「アホか、俺の背中に乗れ。早よ医療班のところに…………い、」
目の前に倒れている"目を怪我"した
名前も知らない1人の兵士を一刻も早く
医療班の場所へ連れて行く為に、足を止めた時だった。
__そうだそれは、一瞬だった
全く、痛みも感じない程の一瞬。
次に目を開けた時には…
腹部に感じた衝撃により、意識せず身体は跳ね
自分の身体は地面と並行になっていた。
「……ゾム、さ……ん?」
微かだが目をおさえながらも、自身の怪我よりも
隣で俺の心配をする兵士の姿が見える。
別に、彼は幹部でも関わりがあった人でもない
恩があるわけでも何があった訳でもない。
『………っ!!?!…痛いｯ!!』
「……っ、……手ぇ伸ばせるかｯ!?」
ただ勝手やけど、少しだけな…
自分の声を聞き、目を押さえ必死に伸ばす手
一面に広がる火の海に視界を奪われた
忘れる事のない1人の姿がな…。
…でも、ホンマになんでやろな
俺は…この兵士を"いつしか"の"誰かに"
勝手に重ねてしまったんかな？
遠くから、自分達の状態を見ていたトントンが
急いで駆け寄ってくる姿が見える。
自分は、痛む体を動かし自身の唇に人差し指をあて
それを見たトントンは、静かに自分達に駆け寄る。
「っ……俺は、大丈夫や……っ。」
「は、俺の背中……に、はよ乗るんや」
「はっ、はい!」
彼は誘導されるように、1人の背中へと乗る
恐らく…目の傷による失明はないだろう
きっとぺ神の元へ行けば、直ぐに治療をしてくれる。
アイツ、目の治療は痛い程慣れとるやろ
何を言おうと…Aの主治医やからな。
大丈夫やその背中は、たとえトントンの背中であっても
今の彼は気がつく事はなく、その目で見ることもない。
__この先、兵士がこの事を知ることもない。
「…ゾムさん、ありがとうございます!」
俺はトントンに、はよ行けとジェスチャーで
手を追い払う動きをし
走って行く2人の背中を見送ったはずだった。
なのに…
.
.
「早よ帰るで、ゾム。」
「お前の蹴った扉が、また壊れたからな」
「…はっ、なんでお前が目の前におんねん」
「トントン。」
揺らぐ視界の中に見える"赤のマフラー"
お前がおるなんて、幻覚でもみとるんか？
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
