高嶺の花 ＿sha ページ1
※学パロ
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sha side
学校イチの高嶺の花、それでいて 俺が唯一惚れた女の子。A Aサン。その姿はまさに、立てば
どこにいても 何をしていても美しく、発せられる声は凛としていて 笑う声は鈴のように。ルールを破らず、期限を守り、全てを完璧にこなす。
いつも 生徒会である俺らの誰かと、Aさんはお似合いよねー、なんて騒がれているが、迷惑であろうそれらも優雅に躱し、花弁を散らさずに生きている。
俺は そんなAサンが 大好きで大好きで仕方なかった。
ただ、いくら生徒会と言えど 心を掴み取るなら真っ向勝負じゃないといけない。ましてやAサン。ライバルは多いだろう。
Aサンにも好みがある。顔に自信はあるが きっと彼女は顔で選ばない。少しだけ気落ちした。
その日の放課後。生徒会の仕事が無いため、久しぶりに野球部に顔を出した。顔ぶれも動きも変わらないこいつらと 野球を練習するのは楽しい。
生徒会の仕事ばかりで引きこもっていては 体が鈍ってまう。たまには体も動かさんとな！
休憩の声が掛けられる。ひとまずバットを片付け、水分補給をすることにした。日射しがジリジリと肌を焼く中、水筒を傾けながら ふと校舎の方を向く。
一階、空き教室の窓。こちらを向いているAサンと… 目が合った、気がした。既に熱を持っている頬に、もっと熱が寄る。
だがすぐにそっぽを向いたAサン。目を凝らして見ると、ちょっとだけ顔が赤くなっている気がする。
思わず、Aサンに駆け寄ってしまった。
『っ、え？』
「は、はっ、な、なあAサン… さっき、俺んこと見てなかった！？」
『え、あ…』
肩で息をする。時間が経って落ち着いてきた矢先、口走ってしまった言葉を後悔した。
これ思い違いやったら トンでもなく自意識過剰なやつやん！！！！ やっちまったよ…… 恥ずかしい…
『っみ、みみみみ見てない、デス！！！！ 多分！！』
「そ、そうか…… 思い違いやったな……」
さっきより さらに顔を真っ赤に染め上げ、手に持っていた本で顔を隠しながら言う。様子が変なAサンに、自意識過剰が進む。
あれ これ… ワンチャン… ある？ もうちょい押したらいける？
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作者名：さき。 | 作成日時：2023年7月13日 14時
