検索窓
今日:763 hit、昨日:34 hit、合計:21,924 hit

1 ページ1

.





ある日の楽屋内。メンバー全員で集まったときのこと。
ソファに座り、相変わらず騒がしい空間を眺める。あ、淳太がリップクリームのキャップを床に落とした。

以前までは楽屋に入るや否や仮眠を取るか、誰かと話していたのだが、最近の俺は違う。何をするわけでもなく、ある人物のことを考える。これだけだ。

というのも、30年ちょっと生きてきて最大級に悩んでいる。
内容としては、あまりにも神ちゃんが可愛すぎるということだ。
馬鹿馬鹿しいだろうが、本気でそう思っている。

子どもや動物を見る目ではない。つまり、恋愛対象として好きなのだ。
この気持ちに気付かないフリをしていたが、もうごまかせない。限界の限界まで来ていた。

椅子に座って携帯を見ている彼からは鼻歌が聞こえる。
ご機嫌だ。可愛い。可愛すぎる。意味がわからない。
何このバッサバサの睫毛。きゅるっきゅるの目。
瞬きするだけでキラキラという効果音が聞こえる。

極めつけは真っ白できめ細かい肌。もちもちすぎる。半ズボンから見える太ももとか最高に良い。
砂糖?いや、お餅か?それとも綿あめか。何でもいいが、丸ごと食べてしまいたい。下心100%で見てごめん。心の中で目の前の彼に謝る。



「どしたん、しげ。」

「え?いや、別に、何も。」



やってしまった。携帯を見るフリをしながら彼を見ていたことに気付かれた。しかも挙動不審になってしまった。

可愛すぎるから仕方がない。可愛すぎる彼が悪い。他責思考が脳内を埋める。そんな俺が一番意味がわからないことには薄々気付いている。



「さっきからめっちゃ俺のこと見てない?好きなん?」

「な、え?何?いや、まぁ、え?」

「急に吃るやん。図星なん?」



図星だ。
いたずらっ子のように笑う顔も愛おしい。

もしも神様がいるならば、彼が俺のことを好きになりますようにと願うだろう。






.

2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
274人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かみ(プロフ) - 蒼乃碧さん» はじめまして!コメントありがとうございます^^ 初投稿なのでグダグダかもしれませんが、お時間があるときにでもまた読みに来てくださいね! (3月30日 21時) (レス) id: 39c448f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 初めまして!かみしげでシゲがこんなに可愛いの好きです!続き楽しみにしてます^_^ (3月29日 15時) (レス) @page3 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かみ | 作成日時:2024年3月29日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。