54.隠し事 ページ12
「か、か……！！？」
とまで声に出したところで、慌てて口を押さえる。
幹部ってつまり、大臣やん。てことはショッピくんも…
てかあいつ城におんの？国家公務員？政治家やったん？？
オスマンさんはふふふと笑い、話を続けた。
「そ、幹部。城にいる人らは色なしを付けてて〜」
「色付きの歯車を付けてる人が幹部クラス。十数人くらいしかつけてへんよ」
知らなかった？と付け加える彼に思わず口をぽかんと開く。
アイツ隠しとったんか、そんな凄いこと。じゃあ大先生も…？
いつぞやのアオウミガメのことも聞いてみると、彼もそうだと肯定された。
「見覚えない？ほら、青色の歯車」
「ウ〜ン…あるようなないような…」
「まぁ、偉いかどうかなんてそんなに問題やないけど」
にこりと微笑んで紅茶をすする彼の隣にはそこそこ積まれた皿の数々。どんだけ甘党やねん。
「今日修学旅行生が来るって言うから、迷子がおらんか見回りしててん。君を見つけられてよかった、希くん」
唐突に名前を呼ばれて驚いた。教えてへんよな？
「ショッピくんから色々聞いたから。日本で彼のお世話してくれてたことも」
「これもそのお礼の一貫やで。ホンマに、ありがとう」
ぺこり、と頭を下げてお礼を言ってきたオスマンさん。自分関係あらへんのに、律儀やな。
それからショッピくんが数日もすればまた戻ってきてくれること、街探索の制限時間が一時間を切りそうなことなど色々話した後、俺達は店を出ることにした。
「店長ご馳走さま。ここのスイーツは格別めぅ〜」
……めぅ？？
────────
────
店をを出て数分、俺は謎の違和感を感じていた。
さっきから道ががら空きだ。一時間くらい前は結構賑わってたと思うんやけど。
更に言うと、俺達を中心とした周りに人がいないのだ。なんというか、誰もこちらに近づかないし、見向きもしない。
「幹部パワーや…」
「？ああ、これは……偉いとかやなくて単純に俺がワケありなせい」
｢種族とかの関係でな、怖がられてんねん｣
さっきと変わらない糸目のまま、そう教えてくれた。なんかちょっと寂しそうだ。
なんてことを思っていると、オスマンさんが突然足を止める。
「…わぁ。全然気付かんかった」
「…え、何が「あっそ、俺も今気付いたわ」！！？」
頭上に急に影が降ってきて、何事かと上を見る。
そこにいたのは…
黄金に輝く、いつぞやの龍やった。
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ハイド - 楽しく読ませていただきました！続き楽しみにしています！ (4月29日 8時) (
レス) @page30 id: 7c83359ee3 (このIDを非表示/違反報告)
カキ - マジあざす (2022年8月28日 11時) (レス) id: d29a1ef807 (このIDを非表示/違反報告)
れーれーれー - いつも読まさせていただいています！面白いので頑張ってください！……あと、お/り/ふ/ら立ってますよ！(ﾎﾞｿｯ) (2022年8月27日 17時) (レス) id: 1e793d26dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カキ x他1人 | 作成日時：2022年8月27日 16時
