61.兄弟(紀元前没) ページ19
あれだけ奇妙な体験をしたせいか、昨晩は一睡も出来なかった。
ゲームで徹夜慣れしてたのが不幸中の幸いやけど、とりあえずあの幽霊には一刻も早く探し物を見つけて帰ってもらいたい。
いや見つけんな普通に帰れ。
朝食を済ませ、次の目的地に向かうバスの中で俺はしおりを開いていた。
今日も朝から予定がくまなく入っているが、もちろん"修学"旅行なだけあって内容は遊びばかりではない。
午前は博物館で色々展示を見て回り、メモを取ったりする予定である。うわああ嫌や帰りたい。
でも午後はそれよりはマシで、班別に事前に選んだ場所に行って体験学習をするのだとか。あぁアカン終わりや、こっちも勉強やった。
現実逃避をするかのようにパラパラとページを飛ばしていると、無意識にスタンプラリーのページで手が止まる。
前々から思っとったけど、俺って結構異種族に好かれやすい体質なんかな。
気のせいって言われたらそれまでやけど、こんな不思議だらけの世界やし案外そういう人間がいたっておかしくはないと思う。
きっとあの
とにかく同級生達の目がある今なら誰も手出しはできひんやろうし、今日はなるべく一人にならんようにしよう。
バスに揺られながら、俺は静かにそう誓うのだった。
────
｢時間になったら皆入口に集合してくださいねー。じゃあ解散｣
先生のその一声により生徒がぞろぞろと捌けていく。俺達も面倒事は早く終わらせようと展示室へ入った。
｢あれドラゴンの骨だって、かっこいいね｣
｢サイクロプスの歯でっけ〜｣
ここは様々な種族の化石や発掘品などが飾られているスペースだ。RPGとかに出てきそうで、少し興味をそそられる。
こっちには数千年前の
｢立派やろそれ、俺の兄弟のやねん。正確には腹違いやけど｣
｢！？！？｣
知らん間にTシャツ姿の豚が俺の隣で喋ってた。本物の豚頭族や…
えちょっと待って、兄弟って言いました？？
｢…ど、どうして亡くなったんすかその人(？)｣
動揺しすぎて思わず変な質問をしてしまう。すると、当然と言えば当然だがちょっと納得できない返答をされた。
｢なんでってそりゃ、老衰に決まっとるやろ｣
じゃああんた何歳やねん…
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ハイド - 楽しく読ませていただきました！続き楽しみにしています！ (4月29日 8時) (
レス) @page30 id: 7c83359ee3 (このIDを非表示/違反報告)
カキ - マジあざす (2022年8月28日 11時) (レス) id: d29a1ef807 (このIDを非表示/違反報告)
れーれーれー - いつも読まさせていただいています！面白いので頑張ってください！……あと、お/り/ふ/ら立ってますよ！(ﾎﾞｿｯ) (2022年8月27日 17時) (レス) id: 1e793d26dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カキ x他1人 | 作成日時：2022年8月27日 16時
