71.てんこ盛りの名前 ページ29
呼び掛けに振り向くと、そこにいたのはなんと子供だった。｢天｣と書かれた紙を顔面に貼り付けている以外は、いかにも普通の印象だ。
｢お、ロボロさんじゃあん｣
｢どうもお久しぶりで………ゾム、｣
｢…？｣
ロボロと呼ばれたその子供も例のごとく俺の事を知っているのか、俺を見た途端固まった。
というか胸にピンクの歯車付いとる。この人もか。
｢何しに来たの？｣
｢え、あぁ…こっちの仕事が終わったから他の奴らのとこ見に行っててん｣
｢ふーん…ねぇ聞いて？ゾムさんが俺の事覚えてないって言うんだけど｣
｢いやちょっと待ってくださいよ、この人何なんすかマジで｣
らっだぁがそんなことを言い出すので、俺もすかさずロボロさんに質問する。知り合いっぽいし何か知っとるやろ。
｢マジで初対面なんすけど誰ですか？｣
｢えぇ？？お前どうした口調……｣
キモ…と何故か絶句するロボロさん。
分かる、と同調するらっだぁ。
さてはコイツらグルやな。
──────
────
話を聞いた結果、色々誤解が解けた。
中でも1番納得いかんかったのが、らっだぁが本物の王だったことだ。
｢｢株式会社ら民及び生活鯖運営連合王国｣……長っ｣
｢略してら民国ね｣
ロボロ(さん呼び禁止にされた)が持ってたパソコンでググッたらちゃんと出てきた。種族もしっかり｢青鬼｣と載っている。じゃあここおったらあかんやん。
あとマジでどうでもええけど、この人らっだぁが本名やったんや。なんか当たってて草。
｢えっと……様付けせんと駄目？｣
｢え、マジでやめて？｣
ホントにどうしちゃったの？と質問に質問を返される始末。困り果ててロボロに目線を送ると、｢俺は知らんよ｣と突っぱねられた。
不思議なことにらっだぁが｢ゾム｣と呼んだ相手は紛れもなく俺で、ロボロの証言もあってそれは確実らしい。
｢うーんやっぱ重症やな…とにかくらっだぁさんアンタは帰ろか｣
｢え、やだ。せっかくきょーさんたちに内緒で仕事抜け出して修学旅行気分味わってたのに｣
｢さっきからそのきょーさん達からの連絡でウチの城の電話が鳴りっぱなしなんよなぁ…あと
｢バレなきゃいいんすよ｣
｢なんやこのクズ王……｣
もし記憶喪失だったとして、そもそもこんな癖強い奴らを簡単に忘れられるだろうか。
やとしたらよっぽど嫌いやったかなんかやけど……
何なん、俺が間違ってんの？？
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ハイド - 楽しく読ませていただきました！続き楽しみにしています！ (4月29日 8時) (
レス) @page30 id: 7c83359ee3 (このIDを非表示/違反報告)
カキ - マジあざす (2022年8月28日 11時) (レス) id: d29a1ef807 (このIDを非表示/違反報告)
れーれーれー - いつも読まさせていただいています！面白いので頑張ってください！……あと、お/り/ふ/ら立ってますよ！(ﾎﾞｿｯ) (2022年8月27日 17時) (レス) id: 1e793d26dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カキ x他1人 | 作成日時：2022年8月27日 16時
